食品栄養科学科 食品栄養科学専攻
食は最も身近で奥深い学問/研究分野です。一緒に新たな食の世界を探求しませんか?
バイオサイエンスを基盤とした食品と栄養に関する科学領域の知識と技術を身につけます。
生命現象における栄養素の機能解明、食品の健康機能性の解明と利用、新商品や生産技術の開発、
食の6次産業化などに貢献できるエキスパートを育成します。
「食の6次産業化プロデューサー」(愛称「食Pro.」)の資格を取得できる「育成 プログラム」もスタートさせました。
KEY WORD
食品の機能と健康/食品と微生物/食品分析/食品の開発、製造、流通、衛生/食糧とSDGs/食の6次産業化
学科紹介動画
食と栄養に関わる先端バイオを深く学び、食の未来を創造し、食の課題を解決できる食と栄養のバイオサイエンスのエキスパートを育成します。
学部パンフレット[学科ページを見る]
卒業までに何が得られるの?[学びのポイント]
- POINT1
「安全で美味しく、栄養価の高い食品」を社会へ供給するために、バイオサイエンスに関わる基礎的な学問領域を十分に学んだ上で、食品機能学や食品分析学などの食に関連する各分野を幅広く学びます。
- POINT2
食品と栄養に関する専門知識の修得に加え、それらに関連した実験・実習科目を修めることにより、食産業における専門の職業人や社会人としての知識・技能を活用する能力を養います。
- POINT3
食品と栄養に関する専門分野において専門性の高い卒業研究を実施することにより、専門家、研究者として将来にわたって学び続ける態度を身につけます。
STUDENT'S VOICE
講義と実習の両方から「食」への理解を深められる。大学での学びを生かし、農業高校の教員になりたい。
農林高校で「食」への関心が高まり、大学への進学を決めました。どんな成分がどんなふうに身体に影響するのか、どんなものを食べたら健康に生活できるのかを「基礎食品栄養・機能学」などの講義や食品プラントでの製造実習で学ぶことができます。将来は農業高校の教師として、私と同じように「食」に興味のある生徒たちをサポートしていきたいです。
研究室紹介
山本敦研究室
食品中に含まれてはならない有害物質の有無について、微量測定をして確認します。分析機関で測定値の品質が理解できる人材を育成するため、共同で学内インターンシップを開催しています。
津田孝範研究室
食品成分でエネルギー消費を促す褐色脂肪細胞を増加させて肥満を予防したり、運動の効果を食品成分との併用で高める研究をしています。これらの研究を通して最先端の食品機能研究を学び、応用力を養います。
根岸晴夫研究室
食品プラントを利用し、食品の開発や加工技術について研究しています。特に乳酸菌を利用した発酵食品では、加工中に成分的変化が起こっておいしくなるということの関連性について学びます。
所属教員紹介
専門分野や研究テーマなどを公開しています。
取得が期待される資格
●高等学校教諭一種免許状「理科」 ●高等学校教諭一種免許状「農業」 ●食品衛生管理者 ●食品衛生監視員 ◎甲種危険物取扱者 ○食の 6 次産業化プロデューサー
就職率 100%
食品産業全体の生産額は81.7兆円で全産業の8%(*1)、就業者数は全国で775万人を数え、全産業就業者数の13%を占めます(*2)。 *1 農林水産省「農業・食料関連産業の経済計算」, *2 総務省「国勢調査」(平成17年(2005年))
本専攻を履修した学生は広範囲にわたる「食品業界」に役立ち、その将来を担う人材として巣立っています。
<主な就職実績>
アピ(株)/天野エンザイム(株)/岩田食品(株)/NGFホールディング(株)/(株)LSIメディエンス/オリザ油化(株)/カネ美食品(株)/ゲンキー(株)/小林薬品工業(株)/敷島製パン(株)/スガキコシステムズ(株)/中部フーズ(株)/東海牛乳(株)/名古屋製酪(株)(スジャータ)/フジパングループ本社(株)/フレシュール(株)/マルサンアイ(株)/山崎製パン(株)/警視庁/食品環境検査協会 ほか
4年間の学び
食品栄養科学科 食品栄養科学専攻カリキュラムです。
バイオの基盤となる科目群(有機化学、生物化学、分子生物学など)をまず徹底的に学びます。その上で食品の特性や機能、加工理論に基づいた品質や成分変化、体内摂取後の栄養素の代謝などを学ぶ科目群(食品化学、食品製造加工学、食品機能学、栄養生化学など)に学習を進めます。
同時にそれらを構成する成分の精密な分析方法や品質管理、安全性などに関する専門科目群にも取り組みます。また広く食品産業で活躍するために必要なスキル(技能)を習得するための豊富な実験・実習科目(分析化学実験、食品栄養・機能学実験、微生物学実験、食品製造加工実習など)を少人数教育により履修します。
科目Pick Up
栄養生化学
栄養素の化学的特徴、ヒトにおける栄養素の消化吸収と体内での動態、食事が生体機能に及ぼす影響などを学びます。食事により栄養成分を体内に取り込む仕組みと栄養素による健康への影響を学び、食の重要性を理解します。
食品機能学
食品の生理機能を肥満や糖尿病など生活習慣病の予防に役立てるため、さまざまな研究が進められています。その研究動向を知り、食品の新たな効能やそのメカニズム、効能評価のための手法を学びます。
食品製造・加工学実習
食品プラントに設置した製造・加工機械を利用して、加工食品などの製造実習を行います。原料処理、混合、分離、加熱、殺菌、冷却、包装などの各工程で食品技術者に求められる知識とスキルを学修します。
応用食品栄養科学
応用食品栄養科学では、ヒトの健康の維持・増進に貢献できる食品と栄養の機能を学びます。その中でも、特に健康の維持・増進に資する食品の科学、および運動・スポーツによる人体機能の向上に資する食品の栄養効果などを主な授業内容とします。
食品化学
食品の基本的成分の化学や、栄養素、嗜好性、機能性について学習します。また、収穫~流通の中で起こる化学・生物学的変化や食品加工技法・原理を化学的観点から捉え、食品産業界で役立つ知識、技術を習得します。
食品分析学
食品中のタンパク質や脂質といった栄養成分から、農薬、食品添加物のような危害因子の分析法について学びます。特に食の安全性に関わる法的基準のある成分については分析値の品質について理解します。
応用微生物学
卒業後に微生物を利用して製品(チーズや納豆等々、お酒・ビール等)を作る企業に就職したい方にとて、とても魅力的な実習です。製作方法や利用法について、講義や食品プラントを活用した実習を通じて学ぶことができます。
生物化学
なぜ我々は食べ物を食べると元気が出るのでしょうか?なぜ糖を過剰に摂取すると脂肪が溜まるのでしょうか? 生物は栄養素として糖質、脂質、タンパク質などを摂取し、それらを代謝してエネルギーを取り出したり、体を構築したり、貯蔵したりすることで生きています。本講義では、生物の基盤となる糖質や脂質の代謝過程について学びます。
分子生物学
なぜ子は親に似るのでしょうか? なぜ人間からカエルが生まれないのでしょうか? 遺伝物質であるDNAは安定に維持され時には変化し、生物に共通の仕組み(セントラルドグマ)に基づいて機能することで、親から子へ情報を伝えています。本講義では、生物の基盤となるDNAの維持、変化、複製、機能する仕組みについて学びます。
微生物学
微生物は生物の基本と考えて下さい。これが理解できないで高等生物(動物や植物等)が分かるはずはありません。基礎の基礎から発展まで含みますが、学生諸氏の理解度に合わせて丁寧に講義を行います。
生物化学実験
タンパク質は生体構造や機能の最も基本的かつ不可欠な担い手であり、それなくして生命はあり得ません。本実験では、タンパク質の精製や分析に関する生化学実験技術およびその理論的基礎の学習を通して、タンパク質の特性を理解します。